外国人看護師 試験の見直しはまだ不十分だ(9月7日付・読売社説) 国と国の約束で受け入れを決めた以上、漢字を読めないことが障壁となっている現状は、政府の責任で改めなければならない。引き続き改善策を探るべきだ。 厚生労働省の検討会が、外国人の受験者でも試験問題を理解できるようにと、看護師の国家試験を見直す指針をまとめた。 見直しのきっかけは、経済連携協定(EPA)に基づいてインドネシアとフィリピンから受け入れた看護師希望者の試験合格率が、極端に低かったことだ。1年目は1人も合格せず、2年目の合格率もわずか1%だった。 このため、「漢字の読解能力で不合格というのはおかしい」という批判が高まり、厚労省が3月から見直しを進めていた。 新たな指針では、病名には英語を併記し、カルシウムは「Ca」などと、国際的に認定されている略語を記載する。EPAで来日した人たちは、母国で看護師の資格を持っている人たち