安倍晋三元首相が凶弾に倒れてから約1カ月半が経過した。事件発生当初、検察幹部からは、山上徹也容疑者(41)に対して「死刑求刑も視野に捜査を徹底すべきだ」との厳しい声があがっていたという。検察幹部は、歴代最長の首相在任記録を持つ安倍氏を忖度したわけではなく、「元首相の参院選応援演説中の凶行は、選挙という民主主義の根幹を破壊しかねない重大事件」と捉えていた。 【画像】光市母子殺害事件 被告の死刑が確定し、記者会見で目頭に手を当てる遺族の本村洋さん 一方で世論は、当初こそ非難する声が多かったものの、母親が旧統一教会にのめり込み不遇な半生を過ごした山上容疑者の生い立ちが明らかになるにつれて、一部では擁護するような風潮が強まってきているように見える。署名サイト「Change.org」での容疑者の減刑を求めるキャンペーンでは約7500人(8月27日時点)が賛同しており、旧統一教会と政治家の関わりを問題