最近、『ニセコイ』についてよく考えている。 ジャンプにおいて長期連載されたハーレムラブコメと言えば、これの前なら『ToLoveる』だし、さらにその前なら『いちご100%』になると思うのだけど、『ニセコイ』は、前者の「コメ」成分と、後者の「ラブ」成分をうまく取り込んでしまったことによって、なんだか複雑な問題を抱えてしまっているのではないだろうか。 まず、『いちご100%』について。 この作品のラストに不満を覚えた人が少なくないということは、身近な知り合いとネットの反応、両方から感じられる。すなわち、真中が東城でなく、西野と結ばれたという結末である。なぜこれに不満が噴出するかといえば、作品を読めば明らかなように(Wikiのあらすじ参照)、東城こそがこの物語の"true end"だったからだ。もっと言えば、西野は真中に"true end"だと「誤認」されることによって知り合い、(真中にとっては偽