ガスの供給停止は文字通り、東欧諸国の人々を震え上がらせた(写真は今年1月、零下10度にまで気温が下がったブルガリアの首都ソフィアで、暖房用の薪を運ぶ男性)〔AFPBB News〕 黒海に面したブルガリアの都市、ヴァルナの学校で校長を務めるダニエラ・イグナトヴァさんは、昨年冬のショックをまだ鮮明に覚えている。ちょうど雪が降り始めた頃にガスの供給が止まり、政府が「危機的な状況にある」と警告を発したのだ。 「ヴァルナの町も、私の学校もパニックになりました。でも今思うと、実際に起きたことよりパニック自体の方が怖かったように思います。休校にせざるを得ませんでしたが、たった1日で済みましたからね」 今年も冬がやってきた。しかし、イグナトヴァさんの手元にはガス会社から1通の手紙が届いている。「緊急時対策」が講じられており、今年の供給は「保証されている」という内容だ。 今年は欧州中のエネルギー会社が同じよ