揺れる一票 不況時は国民がいら立ちや不安を与党にぶつけたがるので投票率は上がるものだが、今回の選挙では未知数 Larry Downing-Reuters 11月2日の米中間選挙で逆転勝利を願う民主党に、予備選は厳しい現実を突き付けた。問題は誰が勝ったかではなく、誰が投票したかだ。 中間選挙で民主党が上院でも下院でも過半数を保つには、08年の大統領選でバラク・オバマに投票した有権者のほとんどを動員しなくてはならない。ところがアメリカン大学有権者研究センターによると、今回の予備選では、投票した有権者3380万人の過半数が共和党員で、民主党員を380万人上回った。 予備選の投票率で共和党が民主党を上回ったのは1930年以来のこと。民主党予備選の投票率は8・2%で、史上最低だった06年の9%を下回っている。 民主党には不吉なデータだ。08年の選挙では普段あまり投票しない層が民主党の躍進に貢献したが