男が抱える時限爆弾、それが髪の毛。私事で恐縮だが、記者の額の生え際は、よく言えばドラゴンボールのベジータ風、平たく言えば「M字ハゲ」の予備軍だ。生まれつきおでこが広かったので、「これはハゲているのではなく、おでこなのだ!」と自分に暗示をかけていたが、おでこの領地は日々拡大中で、そのうち天下統一されそうな勢い。 定年間近の父親は白髪交じりのフサフサだが、今は亡き母方の祖父は見事なまでの禿げ頭。それも記者に顔がよく似ており、遺伝子はモロに受け継いでいると見受けられる。よく「母方の祖父がハゲていたら禿げる」と聞いていたので、正直、禿げるのは変えようのない運命だと受け止めていた。だがしかし……だがしかし! 角川学芸出版から発売中の『発毛・育毛はコロンブスの卵』(東田雪子・著) によると、薄毛と遺伝はまったく関係ないという。 そもそも髪の毛というものは、体内の老廃物(残留成分)を体外に運び出すことと