富山県射水市観の新湊。この町は富山県の富山と高岡の間の北方にあり、漁師町と木材加工の町で知られている。人間国宝・石黒宗麿の出身地で、立川志の輔、「美味しんぼ」の花咲アキラなどもいる。 人口3万5000人程度の町だが、多くの住人の苗字が変わっている珍名の多い町。漁師町らしく、「釣」、「網」、「魚」、「波」、「海老」などがあり、他にも「米」、「菓子」、「酢」、「飴」、「風呂」、「桶」、「地蔵」、「牛」、「菊」、「大工」、「音頭」、「小豆」、「豆腐」、「味噌」などがある。 新湊庁舎に問い合わせしてみたところ、地元の方にとっては、釣、網などは特に多く、特別珍しいとも思えないほどだそう。また、庁舎の職員だけでも釣さん、網さん、綿さん、草さん、菊さんがいるとのこと。 それでは、なぜ新湊には、こんなにも珍名さんが多いのか? 『新湊市史』によると、1870 (明治3)年、戸籍整理のため平民も苗字を持つこと