知られざる魅力 物価が安くて税率も低く、豊かな自然に恵まれたユタ州は企業にとって理想的な環境だ Rick Wilking-Reuters 景気の悪いこのご時世、どんな仕事でもないよりはましと思っても、どうにも気がめいってしまう仕事がある。例えば地元への企業誘致だ。 アメリカの場合、どの州にも経済開発公社(EDC)があって、それぞれに知恵を絞って誘致合戦を繰り広げている。しかし08年秋のリーマン・ショック以後は大苦戦、なかなか成果が挙がらない。 そんななか人気を博しているのが、西部のユタ州だ。同州EDCのジェフリー・エドワーズ代表の奮闘もあって、新規の企業誘致件数はこの1年で約40件、流入資本は20億ドル弱と記録的なペースを記録。おかげでこの5年間は、平均3・5%の成長を維持している。エネルギー資源に富むノースダコタ州を除けば、全米一の成長率だ。「景気のサイクルに逆行しているようだ。こんなに