<最新1/3号からチョイ読み>世界同時不況で、製造業の職場で働いていた多くの日系外国人が失業した。その再就職先のひとつとして、介護の現場を選ぶ外国人が増えている。 ジャーナリスト 中村聡樹=文 AFLO、PANA=写真 神奈川県藤沢市にある住宅型有料老人ホーム「クロスハート石名坂・藤沢」(社会福祉法人伸こう福祉会)を、オープンしたばかりの8月に訪ねた。応対に出てくれたのは、ブラジル人女性。「いらっしゃいませ、ご用件は……」と流暢な日本語で声をかけられた。伸こう福祉会が運営する施設では、インドネシア人、フィリピン人など16カ国の外国人職員が25人働いている。 世界同時不況で、製造業の職場で働いていた多くの日系外国人が失業した。その再就職先のひとつとして、介護の現場を選ぶ外国人が増えている。全国の自治体やNPO法人が、介護分野への転身を後押しするケースもある。 例えば、三重県鈴鹿市のNPO法