今、鉄道ファンをターゲットにした“鉄ちゃん”市場が熱い。 一言で鉄ちゃんといっても、カメラで電車を撮る「撮り鉄」や、電車に乗る「乗り鉄」、走行音や発車メロディーなどを聞く「音鉄」など、ジャンルはさまざまだ。これまで男性がはまるマニアな趣味と特別視されていた鉄道にも、女性ファンが急増。「鉄子」や「ママ鉄」など女性の鉄ちゃんを指す呼び名が現れ、団塊世代のファン層も増えるなど、成長市場としての注目度が高まっている。 野村総合研究所のオタク市場予測チームが発表した平成17年の調査によると、鉄道ファンは約2万人、市場規模は40億円。市場領域も急速に広がり、現状のファン数は把握できないが、増加傾向にあることは間違いない。「模型鉄」がはまる鉄道模型の小売店売り上げ(日本玩具協会調べ)は、20年に約133億円と17年以降、右肩上がりを続け、まさに不況知らずの成長ぶりである。 この鉄道ブームの波が現れたのは