河野太郎外相は22日の会見で、北方四島が日本の領土に当たるかどうかについて、明言を避けた。「わが国固有の領土か」との問いに「交渉の前なので、政府の考えについて申し上げるのは一切差し控えたい」と述べた。 来年1月にも見込まれる安倍晋三首相のロシア訪問を控え、自身の発言が領土交渉に影響を与えることを懸念し沈黙を決め込んだ形だ。関係閣僚が「北方領土は固有の領土」とする発言を回避するのは異例。原則的立場を明らかにしない河野氏の姿勢は、議論を呼ぶ可能性がある。 会見で河野氏は、今月下旬に見込まれる日ロ外相会談での北方領土問題の取り上げ方に関し「差し控える」とした。