『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ!』(永井孝尚著、KADOKAWA/中経出版)は、コーヒー業界のビジネス戦略をテーマにしたユニークなビジネス書。知識ゼロの状態でコーヒー会社に入社した主人公のOLが、スターバックス、ドトールコーヒー、マクドナルド、セブン-イレブン、ネスレなどの戦略を学びながら道を切り開いていくというストーリー仕立てになっています。 ストーリーは実際に楽しんでいただくとして、きょうはコーヒーを扱う企業のエピソードの部分から、いくつかをピックアップしてみましょう。 「コーヒーの香り」を失ったスタバが考え続けたこと いまでこそ絶好調のスターバックスも、かつて経営危機に陥ったことがあるそうです。1971年の創業以来成長が続いていたものの、2007年から2008年にかけて大きく利益が減ったというのです。業績低迷の原因について「スタバらしさ」を失ったためだと分析したのは、08年1月に