第9回(分析手法のキホン:「分解と分類」)は認識対象を理解するために行う分析の2つの技法「分類と分解」について考えてみました。日常生活でも、あるいはシステム開発で行うモデリング作業にも、この類似した2つの概念が表れ混乱することがありますね。どのように違うのでしょうか? 分類は“is-a”関係と呼ばれ、UMLでは汎化関係で表現できる。分解は“has-a”関係と呼ばれ、UMLでは集約関係で表現できる。 分解による方法は、複雑な対象を単純で理解しやすい小さな部分に細分化するという発想ですが、全体としてこそ保有されるべき性質が分解により失われ、分解された部分の性質の総和が全体にならないという問題があります。「木を見て森を見ず」になります。分類による方法は、全体としての基本的な性質を消さないようにしつつその性質を細部にまで追求する方法であるということができます。 世界の森羅万象について、その本質は何
