藤井聡太二冠の活躍で初めて将棋に興味を持った方も多いのではないでしょうか。実は将棋界にはもう1人、偉大なる“藤井”がいます。将棋の常識を覆す戦法「藤井システム」を独力で開発し、竜王を3連覇した藤井猛九段です。Numberが1010号で初めて「将棋特集」を組んだことを記念し、過去の藤井九段のインタビュー記事をWebで初公開します! (初出:Number783号(2011年8月4日号) <非エリートの思考法> 藤井猛「常識を打破して頂点に立った男」/肩書などはすべて当時) 俄かには信じられない話だった。 将棋の1つの局面で指せる手は約80あるといわれ、その先に枝分かれする手を考えれば天文学的数字になる。人間が全てを読むことは不可能で、プロ棋士はまず直感で浮かんだ1、2手に絞り、そこから読みを入れ最善手を決める。最初の直感で7割は正しい手を導き出せるのがプロ……。ところが、その直感力が藤井にはな
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