【ワシントン=勝田敏彦】白亜紀末の恐竜大絶滅が起きてから70万年ほど生き延びた恐竜がいたことが、カナダ・アルバータ大などの研究でわかった。論文が米地質学会の専門誌に掲載され、同大が28日、発表した。 恐竜の大部分は、巨大な隕石(いんせき)が地球に衝突して起きた気候変動が原因で絶滅したと考えられている。地層年代を決める国際委員会は2008年、その時期を約6550万年前としている。 研究チームが、米西部ニューメキシコ州で見つかったアラモサウルスと呼ばれる草食恐竜の大腿(だいたい)骨を使って、生きていた時代を「ウラン・鉛法」と呼ばれる方法で精密測定したところ、大絶滅の時期より70万年新しい6480万年前だった。 研究チームは「気候変動が起きても一部の草地は残り、草食恐竜が生き延びることができた可能性がある」と指摘している。