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ブックマーク / special.gotoshoin.com (4)

  • 第十七席 朝寝坊のらく 下 - 立川志らくの怒らないでください。 - 梧桐書院WEB連載

    【登場人物】 ●立川談志......落語立川流家元、志らくの師匠 ●朝寝坊のらく(前座名・談々)......故人。落語立川流落語家、志らくの兄弟子 ●立川文都(前座名・関西)......故人。落語立川流真打ち、志らくの兄弟子 ●立川談春(前座名・談春)......落語立川流真打ち、志らくの兄弟子 ●立川志らく(前座名・志らく)......落語立川流真打ち、私 1988年3月、のらく、文都(ぶんと)、談春(だんしゅん)、志らくは、二つ目に一緒に昇進した。そして1年後、私たちは、「平成名物TV ヨタロー」(TBS)に「立川ボーイズ」として出演し、一躍人気者となった。 この番組は若手落語家のバラエティで、深夜放送。落語協会、落語芸術協会、円楽党、落語立川流の4団体の若手が3人1組になり、大喜利、コントなどをやって競う番組で、のらく、談春、志らくが組んで立川ボーイズを名乗ったのだ。 番組スタート時

  • 第十六席 朝寝坊のらく 上 - 立川志らくの怒らないでください。 - 梧桐書院WEB連載

    【登場人物】 ●立川談志......落語立川流家元、志らくの師匠 ●朝寝坊のらく(前座名・談々)......故人。落語立川流落語家、志らくの兄弟子 ●立川文都(前座名・関西)......故人。落語立川流真打ち、志らくの兄弟子 ●立川談春(前座名・談春)......落語立川流真打ち、志らくの兄弟子 ●立川志らく(前座名・志らく)......落語立川流真打ち、私 のらく兄(あに)さんのことが忘れられない。時折、夢に出てくる。そのとき、私が必ず言う言葉が「なんだ、兄さん、生きていたんだ」。 朝寝坊(あさねぼう)のらく。前座名を立川談々(だんだん)といった。1954年生まれだから、志らくより九つ上である。談志に入門した時点で禿(は)げていた。その禿げ方はコントで使うハゲヅラのようであった。志ん生(しんしょう)と安酒をこよなく愛した噺家(はなしか)であった。 死んでしまったらしい。「らしい」というの

  • 第十一席 落語家 - 立川志らくの怒らないでください。 - 梧桐書院WEB連載

    今回は勇気を出して落語家について。 以前、自著で落語家を乗り物に例えて、ファンからは喝采(かっさい)、同業者からはブーイングが起きたことがあった。 談志は新幹線、志ん朝がブルートレイン、小さんがSL。 駄目な落語家は駕籠屋(かごや)。時代遅れの新作落語をやる人は人力車(じんりきしゃ)。新幹線が駕籠屋に向かって「もっと早く走れ」といっても無駄、と書いてしまい、ひんしゅくを買ってしまった次第で。 いきなりだが、盗撮で捕まった落語家が出現した。ネット上でバッシングの嵐が吹き荒れていたが、一番、的を射ていた意見が「女のスカートの中をのぞかないとわからない程度の想像力で、よく落語を語れるもんだ!」である。 事件は不起訴。落語協会からの罰則は1年の寄席出演の禁止。おいおい。どうしてすぐに出演させないのだ。トリをとらせるべきだ。「盗撮野郎が出演していますよ!」と宣伝すれば大入り間違いない。落語界とは元来

  • 第二十席 立川談春 下 - 立川志らくの怒らないでください。 - 梧桐書院WEB連載

    【登場人物】 ●立川談志......落語立川流家元、志らくの師匠 ●高田文夫(立川藤志楼)......放送作家、落語立川流Bコース(有名人コース)真打ち ●立川談春(前座名・談春)......落語立川流真打ち、志らくの兄弟子 ●立川志らく(前座名・志らく)......落語立川流真打ち、私 駆け出しのころ、談春と志らくはのべつ一緒にいた。2人で町のゲームセンターに行って野球ゲームで対戦をしたり、ビリヤードで勝負したり、時には金魚すくいに行ったり。 ビリヤードをしながら談春兄(あに)さんがつぶやいた。 「俺の方が売れているぜ」 「何で?そんなことはないでしょ」 「今月は俺の方が仕事が多いじゃないか」 「それと売れているとは違うと思うんだけど」 「馬鹿、仕事が多いほうが売れているというんだ」 「俺が言う売れているというのは人気のことなんだけど」 「うるせぇよ!」 つまらないところで張り合っていた

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