東京・大阪に現存する、 昭和の名建築が面白い。〈前編〉 2021.04.17 写真:西岡 潔 編集&文:山田泰巨 戦後日本の復興と成長を国外に発信した文化のひとつに建築がある。なかでも丹下健三が発表した建築の数々は世界に大きな驚きと影響を与えた。しかしそれだけが昭和の建築ではない。いまも街に残る昭和の建築を「訪れるたびに発見があって面白い。細かいところまで凝っている」と話すのが、建築史家の倉方俊輔さんだ。倉方さんとともに昭和的建築の再活用を図るイベントを行う髙岡伸一さんを交え、ふたりに東京と大阪の昭和的建築の魅力をひも解いてもらうことにした。 【関連記事】東京・大阪に現存する、 昭和の名建築が面白い。〈後編〉 〈東京〉新東京ビルヂング ●1960年代、丸の内では新たなビル群の建設が始まる。その先鞭をつけた「新東京ビルヂング」は全面ガラスで外部とつながり、碁盤の目状の街路を内部に引き込むよう