天皇皇后両陛下は、9日、天皇陛下の発案によって30年ほど前に日本で誕生した品種のコイを皇居の池に放流されました。 このコイは、インドネシア原産のひれの長い品種と日本のニシキゴイを掛け合わせた「ヒレナガニシキゴイ」です。魚類分類学者でもある天皇陛下が、訪問先のインドネシアで、ひれの長いコイを目にしたのをきっかけに交配を提案され、昭和60年ごろ、埼玉県の水産試験場で誕生しました。 9日夕方、両陛下が皇居の東御苑にある池を訪れ、埼玉県から贈られた「ヒレナガニシキゴイ」の稚魚合わせて50匹を上田知事とともにバケツを使って放流されました。 両陛下は、多くの人たちに親しんでもらおうと、平成3年にも、一般の人たちも訪れるこの池に20匹余り放流されましたが、その後次第に数が減って8匹だけになっていました。 9日、新たに放流された稚魚は、体長が15センチほどで、品種改良を重ねて長いひれがより美しくなっている