横浜市栄区公田町の佐藤千恵子さん(62)は今月初め、自宅2階のベランダから「見たことのない生き物」を撮影した。サイのようなゴツゴツした皮膚の動物7~8匹が甲高い鳴き声を上げてじゃれあったり、走り回ったり。2カ月ほど前から夜中に道路で見かけることがあったが、昼間に見たのは初めてだった。 市動物園課などによると、生き物の正体は皮膚病にかかった野生のタヌキ。ダニの一種が皮膚の下に入り込んで感染。体毛が抜け落ち、皮膚がむき出しになるという。 県自然環境保全課によると、皮膚病にかかったタヌキは県内で広く見られるという。県は自然環境保全センター(厚木市)や横浜市内の動物園など4カ所で、けがや病気で弱った野生鳥獣を受け入れており、2016年度に保護されたタヌキは交通事故などを含めて212匹。保護件数はここ10年、150~200匹ほどで推移している。特定外来生物のアライグマを捕獲するわなにかかったタヌキが