2013年9月17日のブックマーク (1件)

  • 評者◆内堀弘|図書新聞

    ◆某月某日。編集者の中川六平さんが亡くなった。みんな「六さん」と呼んだ。いつだって首に手ぬぐいをまいて「ヤアヤア」と現れる気さくな人だった。 十五年ほど前、晶文社にいた六さんは『古屋月の輪書林』(高橋徹)、『石神井書林日録』(内堀弘)、『彷書月刊編集長』(田村治芳)の三冊を作った。人はこれを古屋三部作と呼んでいた。ブログもツイッターもない時代だ。ベテランでも老舗でもない古屋が、その日々を書くなんて初めてのことだった。中でも『古屋月の輪書林』は評判も良くて、それからも若い古屋のバイブルのようになった。それを「オレの勘だよ、勘」、つまり「自分は勘がいい」と得意そうに話したものだった。たしかに、六さんから勘をとるとたくさんのものは残らない。でも、それは古屋という仕事も同じだった。 山口昌男さんが「六平はハラッパ的編集者」と言ったことがある。ハラッパではその時々でメンバーも変わればル

    dragon-boss
    dragon-boss 2013/09/17
    中川六平さんのこと。《「大丈夫。面白いよ。オレ勘がいいんだから」》