祖父母が広島で被爆しているから、私は被爆3世と呼ばれる人になる。被爆者の持つ被爆者健康手帳(おじいちゃんは被爆手帳って呼んでた)はもっていない。あれは実際に被爆した人、もしくはお腹の中で被爆をした人しかもらえないから。 広島に生まれて育つということは、それだけで何らかの意味を与えられる。私たちの多くはヒバクシャの子どもで孫だ。それによって差別を受けたとか、嫌な目にあったとかはない。でも、差別はあったのだ。 日本人同士で、私が広島出身だというと、カープとかお好み焼きとかって楽しい話になる。だけど、外国で、外国の人に私の出身地を答えたら、「ああ(聞いてはいけないことを聞いてしまった」というような空気になることが多い。 そんな時はその微妙な空気を打ち消すように、「祖父も祖母も被爆後も長生きしたし、広島は今ではきれいな街なんだよ」と言う。 「今では」に、言い訳するような引っ掛かりを感じながら。 大
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