「ネットに出せば宣伝になるケースもあるだろうが、それ以外のケースで、ネット側は、コンテンツホルダーに対してもうかる仕組みを提案できていない。それなのに『コンテンツはフリーであるべき』というよく分からないスローガン的なものがまん延している。悪く言えばIT業界(動画配信インフラを持ち、テレビ番組の安価なネット配信などを要求する企業など)は、理由を付けてコンテンツをタダでだまし取ろうという傾向があると思う」 過去の人気番組をネット上に流すべき――という議論も活発だ。だが川上会長はその議論にも違和感を持つ。「いまある番組アーカイブをネットに流すのは、過渡期に業界を広げていく際には必要と思うが、それはコンテンツホルダーに関係ない話。『出せ』とは言えない」 テレビ向けコンテンツとネット向けコンテンツを切り分けた上で、ネット側は、コンテンツホルダーがお金をかけて制作してもペイするような新たなビジネスモデ