日本だけ特別なルール もうひとつ最近筆者の研究テーマになっているのが、色温度の問題である。色温度とは、いわゆる100%の白の基準を何ケルビンに設定するかという話である。 PCモニタなどにも色温度の設定があるので、感覚的におわかりだろう。色温度を下げると、現象としては全体的に夕焼けの風景っぽく黄色くなり、色温度を上げると青白くなっていく。カメラのホワイトバランスも、まさにこの色温度設定だと言える。 多くの国際基準では、色温度の基準は6500k(ケルビン)となっており、これがもっとも自然昼光に近いということになっている。D65と表記されることがあるが、これはDayLight 6500kのことである。放送の基準でも、NTSC、PAL、BT.709などが軒並み6500Kだ。 だが実は日本だけが違っていて、慣習的に9300Kが標準となっている。 これには諸説ある。例えば日本では、照明のほとんどが蛍光
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