3年半に及んだ闘いに、ついに終止符が打たれた。 医薬品ネット販売の再開を求め、ネット通販事業者2社が厚生労働省を訴えていた裁判。1月11日、最高裁判所は厚生労働省の上告を棄却し、原告勝訴の判断を下した。裁判の原告であるケンコーコムは、判決を受け、同日午後に一般用医薬品のネット販売を全面的に再開した。 ネット販売の休止により、ケンコーコムは年間で約5億円の売り上げ減を強いられていた。判決後の会見で後藤玄利・ケンコーコム社長は「ネット通販市場はますます伸びている。(失った5億円の復元はもちろん)それ以上に売り上げを取り返せるはず」と期待を語った。 コトの発端は、2009年6月の改正薬事法の施行だった。 コンビニはOK、ネットはNG 改正の背景には、ドラッグストアなどで販売されている一般用医薬品を、より手に入れやすくし、医療費削減につなげたいという厚生労働省の思惑があった。同法では医薬品を副作用