✑三宅香帆 永田希『積読こそが完全な読書術である』(ちくま文庫)が発売即重版決定!これを記念して、文芸評論家の三宅香帆さんの解説を特別公開いたします。 永田希『積読こそが完全な読書術である』(ちくま文庫) 過去も未来も今もそれらはひとしく面白い。過去を語ろう。未来を読もう。今を歌おう。その混沌のなかに私たちは住んでいる。そしてそれらを綴り、収めることができるのが、本というひとつの宇宙の面白さである。 ―― 読書という人類の不思議な営為を話題にしつつも、本質的には、世界や宇宙の奥行きそのものを私たちに伝えてくれるところが、永田希という書き手の魅力である。いま『積読こそが完全な読書術である』を再読して、そんなことを思う。 永田希さんは一九七九年生まれの書評家である。超著述家ともいうべきだろうか。 彼の書評の特徴は、膨大な読書量に裏打ちされた知識を踏まえつつも、目の前の読者へ本の魅力について言葉

