【河村能宏】NHKが津波警報時に「東日本大震災を思い出してください」などと強い口調で避難を呼びかけることに対し、被災地などから見直しを求める声が一部出ていた問題で、NHKは「人命救助につながる説得力ある表現」として引き続き使うことを決めた。石田研一放送総局長が20日の定例会見で明らかにした。 NHKは東日本大震災を教訓に一昨年11月、呼びかけ方を変更し、昨年12月の宮城県沖地震による津波警報時に初適用した。視聴者らから評価する声が出る一方で、被災地を中心に「当時のことを思い出してつらい」といった声も上がったため、災害情報の専門家に意見を求めるなどして局内で再検討していた。 石田放送総局長は「東日本大震災の時にもっと強く避難を呼びかけていたらより多くの命を救えたとの思いがあり、当面今の表現を続ける」などと述べた。 関連リンク津波避難呼びかけ、NHKが見直し検討 被災地に配慮(12/12/