大手メーカーに根深く残る「組織内部門間」の障害や問題。今回はその中でも「開発」と「製造」両部門間に潜むセクショナリズムをクローズアップ。業務を妨げる、目には見えない障壁を取り除くためのヒントを導き出したい。 今回、組織内での各部門の間に「見えないカベ」を感じている、大手メーカーエンジニア300人にアンケートを実施したところ、「開発・設計」「製造・生産技術」両部門間のカベが最も“高く”“厚い”ことが判明した。 カベができてしまった原因として、「その会社ならではの企業風土」や「業界全体の風潮」がおよそ7割を占めるため(図1)、個人レベルでは改善できないのでは?と思いがちだが、実は自分なりに策を講じ改善させているケースも少なくない。 以下、自動車、電機、半導体の3業界に絞って問題事例を挙げ、障壁を改善した回答から部門間のカベを切り崩すヒントを探ってみたい。 製品をつくるプロセス上、シャーシ設計部