第三セクターの三陸鉄道(望月正彦社長)は、19日の株主総会と取締役会で、経常損益が1億6948万円となる11年度決算を承認した。大震災の影響で運輸収入が前年度比約70%減少し、18年連続の赤字決算となった。 三陸鉄道は、震災によって線路や車両などが被災し、北リアス線の一部を除き、全路線の3分の2が運休となった。このため、11年度の輸送人員は前年度比65・2%減の29万6586人に落ち込み、運輸収入も同69・7%減の9771万円となった。 一方、全国から約3000人が参加した被災視察ツアー「被災地フロントライン研修」や、赤字解消を祈願した「きっと芽が出るせんべい」などのオリジナル商品の販売が好調で、関連事業等収入は1億1527万円と、前年度から77・24%の増益。県や市町村からの補助金などを差し引いた当期損益は4563万円となった。 また、任期満了に伴う役員改選では、望月社長を再任。来年4月