厚生労働省は5日、2011年度から生活保護受給者を対象に新薬より低価格のジェネリック医薬品(後発医薬品)を利用するよう指導を強化する方針を決めた。11年度からレセプト(診療報酬明細書)のオンライン請求が義務化されるのに伴い、受給者の医薬品の利用状況を把握。特別な理由なく新薬を使っている場合、医療機関や地方自治体を通じて後発医薬品を使うよう指導する。 厚労省は後発医薬品の利用促進により、増加傾向にある生活保護費の抑制につなげたい考えだ。生活保護受給者数は長引く不況の影響により、昨年11月時点で約197万7000人。09年度の支給総額は3兆72億円と初めて3兆円を超えた。医療費補助は生活保護総額の約半分を占める。 しかし、現在は生活保護受給者がどれだけ後発医薬品を利用しているか正確に分かっていない。そのため、レセプトのオンライン請求を通じ、受給者にどういう薬が処方されたか実態を把握すること