宇宙に充満し、宇宙の膨張を加速させると考えられている「暗黒エネルギー」の性質を探るため、米ハワイ州にある国立天文台すばる望遠鏡に8月、超高性能の新型カメラが設置される。 カメラを使って、試験観測の後、来年8月から本格的にエネルギーを研究する。同天文台は「暗黒エネルギーの性質を探ることで、宇宙が膨張する仕組みの解明が期待できる」としている。 すばる望遠鏡は、ハワイ島のマウナケア山(4205メートル)山頂付近に設置されている。導入される新型カメラは、同天文台などが約50億円をかけて開発した「ハイパー・シュプリーム・カム」。ヒッグス粒子とみられる新粒子を発見した欧州合同原子核研究機関(CERN)の実験装置に製品が使われるなど、高い技術力で知られる光学機器メーカー「浜松ホトニクス」(浜松市)が開発した光検出器が組み込まれている。