北海道の南西部に位置する安平町はチームラボの協力のもと、学校と地域が一体となる新しいコンセプトの学校「安平町立早来学園」を2023年4月1日に開校した。授業で使っていない教室を地域住民が予約して地域の活動場所として利用できる仕組みを導入するなど、児童・生徒と住民の触れ合いや「共創」のきっかけが生まれる学校だ。北海道恵庭市の学校法人であるリズム学園の学園長であり、安平町教育委員会 子育て・教育総合専門員を務める井内 聖氏と、チームラボ 取締役の堺 大輔氏に取り組みの経緯や開校後3カ月の成果、そして今後の展望を聞いた。 ――小学校や中学校でのICT活用というと、タブレットやデジタル教材を使った授業などが、すぐに頭に浮かびます。ところが、今回の安平町立早来学園(以下、早来学園)の取り組みは違いますね。「ICTを活用した空間設計」とは、どのようなことをしたのですか。 井内 聖氏(以下、井内) ひと