年間170万人が利用する「佐野らーめん」が名物の佐野SA(上り)をめぐっては、店舗を運営する「ケイセイ・フーズ」による加藤氏の不当解雇を発端に、岸敏夫社長(当時)と従業員が対立し、お盆休み真っ只中の8月14日に従業員がストライキをする事態に発展。労使交渉は長期化していた。 しかし、9月下旬になって新規スタッフの募集が難航するなどした会社側の態度が急変することになる。岸社長が退陣し、代わって就任した福田紳一・新社長に乞われて、加藤氏ら従業員の復帰が決まった。39日間に及ぶ前代未聞のストは、これで解決したようにみえた。 スト終結後の売上は30%増 復帰当初は順調だった。佐野SAの支配人、井原永治氏(51)は当時、「週刊文春デジタル」の取材に笑顔でこう明かしていた。 「たくさんのお客さんに『よかったですね』と声を掛けられて、仕事ができることに感謝しながら従業員とがんばっています。ストライキ前は近
1979年の発売以来、世代を超えて愛される「うまい棒」。1本10円の手ごろさ、豊富なフレーバー展開で、40年にわたり存在感を示している。 原料費が高騰しても1本10円を貫き、品質を維持しながらチャレンジし続ける。その根底にあるのは、駄菓子ならではのゆるさ、面白さだ。 そんな国民的駄菓子が誕生した経緯や、面白い味を追求した秘話、これからの展望について、販売元であるやおきん営業企画部・商品課の田中浩次さんに伺った。 「個包装」「1本10円」こだわりを貫くための試行錯誤 ── うまい棒は1979年に誕生し、今年で40周年。当時、こうした棒状のスナック菓子は珍しかったそうですね。 田中浩次さん(以下、田中):当時はコーンパフのお菓子を製造する「エクストルーダー」という機械が出回り始めた時期で、各駄菓子メーカーもさまざまなスナック菓子をこぞって開発していました。そんな中で、当社としても独自性を出すべ
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