映画「告白」感想 「なんちて」から「なーんてね」へ 監督・脚本:中島哲也 原作:湊かなえ「告白」(双葉社刊) 撮影:阿藤正一、尾澤篤史 照明:高倉進 録音:矢野正人 美術:桑島十和子 助監督:水元泰嗣 音楽プロデューサー:金橋豊彦 主演:松たか子/岡田将生 木村佳乃 芦田愛菜 山口馬木也 新井浩文 黒田育世 山田キヌヲ/西井幸人 藤原薫 橋本愛 中学校一年B組の担任教師・森口は、事故で死んだとされる一人娘の愛美が、自らが担任するこのクラスの生徒に殺されたのだと告白する序盤から、物語はいきなりクライマックスに突入したかのような昂揚感に包まれた。 生徒の名前を伏せたまま、犯人とされるAとBの犯行の模様が、松たかこの抑揚を抑えた主人公の語りによって惜しみなく・出し惜しみされずに暴かれていく。物語の冒頭、終業式で今学期で教師を辞することと、自分の娘の生まれた経緯と、その父親の存在を告白する