私は小学生の頃からワールドカップを観戦している。1986年のメキシコ大会からだ。 サッカーは、ゴールへのプロセスにロマンがある。脳裏に焼きついているシーンがある。1986年メキシコ大会のマラドーナ5人抜き、2005年コンフェデのブラジル戦で生まれた加地の幻のゴール、2008年ユーロのロシア戦で魅せたスペインのパスサッカー。 ドイツやオランダのサッカーは堅実だ。攻撃はダイナミックだが、現実主義的な匂いがする。それに対し、ブラジル、アルゼンチン、スペインのサッカーには意外性がある。自由主義的な匂いがする。 2010年7月2日、ブラジルがオランダに敗北した。応援している国で残っているのは、アルゼンチンとスペインだけになった。意気消沈した私は、平日の疲れがたまっていたのか、猛烈な眠気に襲われた。 翌朝目が覚めると、アルゼンチンの準々決勝が終わったのか、これから行われるのか分からなくなっていた。Go