国内で最も古い、弥生時代のものとみられる木製の仮面が、奈良県桜井市の遺跡で見つかりました。 この仮面は、奈良県桜井市の「大福遺跡」の溝の跡から、縦に割れて半分近くが残った状態で見つかりました。 縦23センチ余り、横およそ7センチの大きさで、左右対称だとすれば、仮面の幅はおよそ16センチになると推定されています。 目と口の部分は穴を開けて表現され、ほおの耳に近いところに直径2ミリほどの小さな穴が開いていることから、調査に当たった市の教育委員会は、ひもを通して使ったのではないかと推定しています。コウヤマキという針葉樹で作られ、一緒に出土した土器から2世紀後半ごろの弥生時代のものとみられています。 木製の仮面は、同じ桜井市にあり邪馬台国の候補地の1つとされる「纒向遺跡」で3世紀初めのものが出土していますが、今回の仮面はそれよりも数十年さかのぼり、国内で最も古い出土例になるということです。 桜井市