今月10日、ジャカルタの刑務所内にあるカーペットが敷かれた豪華な特別室で「刑に服している」アルタリタ受刑者=ロイター 【ジャカルタ=矢野英基】インドネシアで、汚職事件のもみ消しをはかって有罪判決を受けた政財界フィクサーの女性実業家が、刑務所で高級ホテルのスイートルーム並みの生活を送っていたことが発覚し、NGOなどから批判が集中している。 この実業家は、アルタリタ・スルヤニ受刑者(47)。2008年、汚職事件のもみ消しのために検察幹部にわいろを渡したとして、禁固5年の実刑判決を受けた。 地元報道などによると、収監されたジャカルタ東部の女性刑務所では、約500人の定員に1千人以上の受刑者が収容され、すし詰め状態。ところが同受刑者は、エアコンや豪華家具、健康器具などが装備された別棟の特別室に移り、家族やビジネスパートナーを呼んだり、美容エステを受けたりしていた。 同受刑者は、事件の容疑者