先のエントリのコメント欄で、kmizusawaさんから以下のような指摘を受けた。 柳沢発言の解釈がなんか違うように思うんですが。「産む側の女性の数は決まってるから、あとは一人頭何人生むかにかかっている」って意味だと思ったんだが なるほど、そうかもしれない。ただそうなると、話はもっと簡単であって、いよいよ何の問題もないのではなかろうか。個人主義(ことに個人還元主義)の観点に立てば、政府の大臣が政策上のことにからめてこのようなことを言うのは「大きなお世話だ」となろう。しかし少子化対策を講じることは政府の責務とされており、また、男女共同参画社会理念は個人還元主義を斥けて、「個人が産む産まないを決める意思決定も、社会制度の影響を強く受けて左右されるのだから、社会制度を柔軟にすべき」とする社会学的なジェンダー論を下地にしている。ならば、柳沢大臣の先月と今月の発言は、少しも不整合などないであろう。 1