財務省は8月、「国の借金」が今年6月末で初めて1000兆円の大台に乗せたと発表した。「国の借金」は、国債の発行残高と借入金、政府短期証券の合計で、3月末に比べて17兆270億円増えて1008兆6281億円となったという。 「えっ、まだ1000兆円を超えていなかったの」という向きも多いのではないか。これまで新聞は何度となく「1000兆円突破確実」と書いてきたから、そんな錯覚に陥ったとしても不思議ではない。それが遂に現実のものとなったのだ。 では、緊急事態かというと、永田町にも霞が関にもそんな危機感はない。財務省は8月30日に2014年度予算の編成に向けた各省庁からの概算要求を締め切った。それによると、一般会計の総額は99兆2000億円で、要求額としては過去最大となった。特別会計に計上する東日本大震災の復興費用と合わせると100兆円を超える。 2013年度の当初予算は92兆6000億円だったか
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