私はここ数年、日本の若者研究をしてきました。合計で1000人を超える若者たちにインタビューを実施する中で、彼らがとても閉塞感を感じ、不安から過度な安定志向に陥り、広がり過ぎた人間関係に疲弊し、消費意欲や行動範囲が減退するなど、どんどん元気がなくなっていく様子を目の当たりにしてきました。 別の機会にまたお話ししたいと思いますが、彼らの中には新しい良い兆しも出てきてはいます。しかし全体を見れば、やはり国が成熟するに従って若者に元気がなくなっていくのは、世界中で普遍的な現象なのかもしれません。 そんなことを考えているうちに、「はて。では、毎年GDP(国内総生産)が10%成長を続ける隣国・中国の若者は、一体どういう状態なんだろう?」と思うようになり、今回、勤務先の博報堂研究開発局の仕事として、中国都市部の若者について調べてみました。調査の概要は、以下です。