前書きにもあるとおり、生物の本と言うより数学の本。但し、数式は出てこない。Ⅰ章は序章で、Ⅱ章はライフゲームの話、Ⅲ章から先は生命と進化を数学的に説明している。途中がよくわからなくても結果が書いてあるので、数学的思考に慣れていなくても内容は理解できると思う。そういう意味ではあまり数理生物学または進化ゲーム理論の勉強にはならないかもしれない。 使われている例はやはり、多くのものが既習でしたが、考え方の練習という意味ではちょうどよいレベルだった。 いくつか新しく覚えたこと ヴォルテラの法則:補食・獲物タイプの両者が互いに相手の個体数を決めるという前提があるなら、両者の成長率の低下(例えば漁などが原因で)は獲物タイプの増殖と補食タイプの減少を招く。 ex.殺虫剤 平衡推移論:素早い適応に最適なのは、全体のサイズが大きく、それがたくさんのデームに分かれていて、かつデーム間に限られた交流がある集団であ