十勝毎日新聞社(林光繁社長)と帯広畜産大学(長澤秀行学長)の研究グループが、創刊90周年記念事業の一環として古紙からバイオエタノール生産の実用化へ向け、セルロースを分解(糖化)する有望な微生物を特定した。研究の歩みを振り返るとともに、セルロース系バイオエタノール生産の可能性を探った。(山崎大和) ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 2年間 研究の歩み 「6億5千万分の2」の選抜 自然土壌由来へのこだわり シャーレ1万枚毎日にらめっこ 「使用したシャーレ(培養する容器)の枚数は約1万枚。シャーレとにらめっこする毎日だった」。帯畜大大学院生として研究開始時から参加した渡部愛さん(26)=現帯広市職員=は当時の苦労を振り返る。 2007年10月に始まった研究は渡部さん(09年3月に大学院修士課程修了)のほか、研究実施責任