11月28日の夜遅くから29日未明にかけて、半影月食が起こる。月食は、太陽光を受けた地球の影に月が入りこむことで起こるが、光の一部だけがさえぎられた薄い影の範囲を「半影」と呼ぶ。実は普通の月食の前後の時間帯にも起こっているのだが、肉眼で見ても変化がわかりにくいためあまり注目されない。 今回起こるのは半影月食のみだが、月のほぼ全部が半影に入るので何となく暗くなっているのがわかるかもしれない。あまり注目されない半影食がどの程度のものか、この機会に確かめてみよう。 現象の時刻はどこで見ても同一で、21時15分ごろに食が始まり、半影部分にもっとも深く入り込むのが23時33分、食の終わりは翌1時51分ごろとなっている。 この日は視野7度以内に木星も見えるので、あわせて双眼鏡で見てみよう。 この解説は「アストロガイド 星空年鑑 2012」より抜粋しました。 「アストロガイド 星空年鑑 2012」は注目