来月3日の憲法記念日を前に憲法改正問題を考える。 3月29日、立憲民主党の小西洋之参院議員が、衆院憲法審査会の「毎週開催は憲法のことなんか考えていないサルがやることだ」と発言した。この「サル発言」は与野党を問わず強く批判されただけでなく、思いがけず改憲問題への関心を呼び起こした。 憲法審査会は改憲に関する審議をする国会の常設機関である。おそらくこの「サル発言」によって、国民の多くは、国会議員が毎週、改憲問題を議論していると知ったのではないか。 あるいは昨年の参院選後の岸田文雄首相の発言を想起するかもしれない。与野党を問わず改憲勢力は、衆院だけでなく参院でも、改憲発議に必要となる3分の2を上回る議席を得た。この選挙結果を踏まえて、岸田首相は改憲について「できる限り早く発議に至る取り組みを進めていく」、安倍晋三元首相の「改憲の思いを受け継ぐ」と発言した。