前原外相は4日の参院予算委員会で、韓国が占拠している島根県の竹島について、自民党の山本一太参院政審会長から「韓国による不法占拠か」と再三問われ、「法的根拠のない形で支配されている」と9回にわたって繰り返した。 山本氏は「日本語として違うのか」などと譲らずに審議はたびたび中断。菅首相も「外相が申し上げた通り」と5回繰り返す押し問答になった。 枝野官房長官は「(自民党政権の時から)先ほどの表現で答弁していると引き継ぎを受けている」と理解を求めたが、山本氏は「自民党時代は不法占拠と言っていた」と収まらなかった。 竹島や北方領土に対する「不法占拠」という表現は閣議決定でも用いられ、外務省ホームページにも明記されている。しかし、民主党政権では、韓国やロシアの強い反発を受け、「交渉当事者として不必要な摩擦は招かないようにしたい」(岡田克也前外相)などとして「不法占拠」の表現を避けることが定着している。