「NTTグループ内にはまだ、自らがメーンプレーヤーであるという意識が根強く残っている。残念ながらこれは大きな時代錯誤だ。我々は『One of Them』にすぎないのだという自覚を持つ必要がある」 昨年末にインタビューしたNTTの鵜浦博夫社長は就任からの1年半をこう振り返りながら、グループ内の企業風土改革が道半ばであることを繰り返し強調した。その言葉の端々に、グループ内の意識がそろわないことへの苛立ちが潜んでいるように感じた。 主役の意識を捨てられないドコモ 鵜浦社長は特定の組織や部署を名指しすることはなかったが、「メーンプレーヤーであるという意識が根強く残っている」という発言が、グループの屋台骨であるNTTドコモを意識してのものであるのは確実だろう。電話やインターネット接続などの「プロバイダー」から、顧客企業のビジネスモデル変革を支援する「バリューパートナー」への転換を目指すNTTグループ