【カイロ時事】エジプトのムバラク独裁政権崩壊につながった民主化要求運動で、反体制グループが約1年前に東欧の元反体制派にメンバーを派遣して過去の民主化革命の事例を研究し、警官隊による武力弾圧への対策も練るなど、周到に計画を進めていたことが分かった。反体制グループ幹部が18日までに証言した。 30年に及ぶ強権体制を築いたムバラク前大統領を辞任に追い込んだ「革命」は、チュニジアのベンアリ独裁政権崩壊に触発されたエジプト民衆の怒りが爆発した偶発的な「民主化ドミノ」との指摘もある。しかし、反体制グループがかなり前から準備を進めていたことも革命を後押ししたと言えそうだ。 取材に応じたのはデモを主導した反体制グループ「4月6日運動」創設者の一人で、デモ組織の最高責任者アムル・エッズ氏(27)。4月6日運動は、2000年のミロシェビッチ元ユーゴスラビア大統領失脚で活躍した学生運動グループ「オトポール」