図1 ダイレクトコンバージョン方式を採用した60GHz帯通信向けRFトランシーバ回路 送信側のチップ面積(図の下半分)は3.5mm2、受信側のチップ面積(図の上半分)は3.8mm2。図には無いが、20GHz帯PLLチップの面積は1.2mm2。65nm世代のCMOS製造プロセスを採用した。出典:東京工業大学 東京工業大学の研究グループ*1)は、60GHz帯のミリ波通信に向けたRFトランシーバ回路を開発した(図1、図2)。局部発振器やミキサ回路、パワーアンプ(PA)や低雑音アンプ(LNA)などで構成したもの。短距離の高速無線通信に使える。 特徴は、主に2つある。1つは、ミリ波通信に関する国際標準規格「IEEE 802.15.3c規格」で規定したすべての変調方式に対応したこと。具体的には、最大で16QAM(Quadrature Amplitude Moduration)の多値変調を採用できるほ