人体通信網(BAN:ボディエリアネットワーク)はまだ新しい技術だが、医療機器や民生機器の分野でBluetoothの低消費電力版規格「Bluetooth Low Energy」と競合すべく、取り組みを加速させている。 BANに向けた国際標準規格「IEEE 802.15.6」の支持者らによれば、同規格は2011年中に策定が完了し、2012年に実用化される見通しだという。この規格に基づくBANはBluetoothとほぼ同じ帯域幅と通信可能距離で動作するが、消費電力や干渉はBluetoothよりも大幅に低くなる。 General Electric(GE)は、病院の患者用モニターにBANを広く採用したいと考えている。同社は、コストがかかる上に煩雑な従来の有線接続をBANに置き換えることを目指し、医療機器向けに2.4GHzの周波数帯を利用できるように、2008年から米連邦通信委員会(FCC:Feder
人体の情報伝達網の1つが神経であるならば、人体無線網(BAN)で神経に相当するのは「無線」だろう。 前述したように、BANで使う無線通信方式には、まず消費電力の低さが重要である。それだけではなく、医療や見守り(監視)といった分野に向けては、データをやりとりする際に高い信頼性や遅延時間(latency)の短さが求められる。これらの分野では、例えば病院や宅内で患者の状態を常時モニタリングするというように、生体に関して重要な情報を扱う場面が想定されるからだ。 すでに、低消費電力を特徴とする無線通信方式が複数規格化されており、それぞれに対応した無線チップが市場にある。さらに、低消費電力の方式であるBluetoothやZigbeeの普及促進を図る業界団体では、ヘルスケアや医療分野に向けた取り組みを強化している。BANに向けた新方式も現われる。現在策定が進む国際標準規格「IEEE 802.15.6」は
人体の情報伝達網の1つが神経であるならば、人体無線網(BAN)で神経に相当するのは「無線」だろう。 前述したように、BANで使う無線通信方式には、まず消費電力の低さが重要である。それだけではなく、医療や見守り(監視)といった分野に向けては、データをやりとりする際に高い信頼性や遅延時間(latency)の短さが求められる。これらの分野では、例えば病院や宅内で患者の状態を常時モニタリングするというように、生体に関して重要な情報を扱う場面が想定されるからだ。 すでに、低消費電力を特徴とする無線通信方式が複数規格化されており、それぞれに対応した無線チップが市場にある。さらに、低消費電力の方式であるBluetoothやZigBeeの普及促進を図る業界団体では、ヘルスケアや医療分野に向けた取り組みを強化している。BANに向けた新方式も現われる。現在策定が進む国際標準規格「IEEE 802.15.6
朝起きると照明がともり、エアコンの電源が自動的に入る。オフィスから外出しようとすると、携帯電話機の画面に天気情報が表示されたり、プリンタから電車の時刻表が自動的に印刷されたりする――。わざわざ操作しなくても、身の回りにあるさまざまな機器が人間の要望にきちんと応えてくれる…。運動量や体温、心拍数といった生体情報を活用すれば、そんな生活が可能になるかもしれない。「生体情報を利用して、人間の行動把握や行動予測を実現できれば、例えば携帯電話機の各種入力を自動化するような、まったく新たなアプリケーションを生み出せる可能性がある」(東京大学大学院新領域創成科学研究科人間環境学専攻の教授である保坂寛氏)という。 生体情報を活用可能な範囲は多岐にわたるものの、まずはヘルスケア(健康管理)や医療といった分野から活用が始まる。今まさに、各種センサーを使って人体表面または体内から生体情報を収集し、ヘルスケアや
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