先日,カシオ計算機の中山仁氏にお会いしました。「QV-10」から一貫して同社のデジタル・カメラの商品企画を引っ張る大人物です。今回は,超高速CMOSセンサを搭載した新商品「EXILIM EX-F1」についてお話を伺いました。 この EX-F1,すごい商品だし,よく考えられた良い商品なのですが,その一方で「とても高価」とみることもできます。2008年3月の発売当初に想定している実売価格は約13万円。ニコンのデジタル一眼レフ機「D40x」を標準ズーム・レンズ付きで2台買ったときと同等だからです。カシオ計算機はこの実売価格でも多くの利益を得られないようです。新規に開発した部品が多かったためです。 普通の会社ならば,こんな商品の発売はなかなか許可されません。それができた理由を,私はインタビューでしつこく質問しました。企画・開発陣が「思い」を実現するには何が必要か,記事に盛り込みたかったからです。分