住友不動産の経営トップとして34年にわたって実質的に「君臨」してきた安藤太郎・取締役相談役が退任することになった。安藤氏は98歳。その高齢に驚かされるが、「2007年まではゴルフ場でもよく見かけた」(安藤氏と親交のある経済評論家)ほど元気。住友不動産も取締役の退任について「健康上の理由ではない」と話す。安藤氏に退任を決意させたものは何だったのだろう。 住友グループ、不動産業界の「顔」 住友不動産は2008年5月12日、役員の人事内定を発表。このなかで取締役相談役の安藤太郎氏の退任が含まれていた。退任後は相談役に就任予定で、6月27日の株主総会後の取締役会で正式に決まる。 退任の理由について、住友不動産は「健康上の理由ではありませんが、高齢のためご家族もからだのことを心配されていますし、本人からの申し出もあってそうなりました」(広報第一部)と説明している。なにしろ98歳の高齢だ。安藤氏の出社